厚生労働省では、スマートライフプロジェクトの一環として、健康な食環境整備をめざした「健康な食事・食環境」推進事業を行っています。食事は体づくりの基本となります。毎日摂取するものだからこそ、体のためを思って少し気をつけてみましょう。
健康な食事とは
日本の食事の特徴は、気候と地形の多様性に恵まれ、旬の食べ物や地域産物といった多様な食べ物を組み合わせて調理しておいしく食べることで、バランスのとれた食事をとってきたことにあります。
こうした特徴を生かし、健康な心身の維持・増進に必要とされる栄養バランスを基本とする食生活が、無理なく維持している状態を「健康な食事」といいます。その実現においては、主食・主菜・副菜を組み合わせて食べることが重要です。
主食・主菜・副菜を組み合わせた食事推奨のシンボルマークについて
「主食・主菜・副菜」は、1食単位の基本となる料理の組み合わせです。
食品には多種類の栄養素が含まれていて、それぞれの食品に含まれる栄養素の種類は食品によって異なります。このため、私たちは、多様な食品を組み合わせて、必要な栄養素をとることになります。主食、主菜、副菜を基本とすることで、多様な食品から、必要な栄養素をバランスよくとることができます。シンボルマークのデザインは、円を三分割してシンプルな線や面で、主食・主菜・副菜の3つの料理を表現し、黄色が「主食」、赤色が「主菜」、緑色が「副菜」で、主食、主菜、副菜の組合せを意味します。
スマートミール認証制度
「スマートミール」とは、病気の予防や健康寿命を延ばすことを目的とした、栄養バランスのとれた食事のこと、つまり一食の中で主食・主菜・副菜が揃い、野菜がたっぷり食塩のとり過ぎにも配慮した食事のことです。
「健康な食事」のための食環境整備の考え方を活用した取組みのひとつに、「健康な食事・食環境」コンソーシアムが定めるスマートミール認証制度があります。
「健康な食事・食環境」コンソーシアムは、日本栄養改善学会・日本給食経営管理学会・日本高血圧学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会などの様々な学協会で構成されています。スマートミールの認証基準は、厚生労働省が定める生活習慣病予防のための食事の目安や、日本人の食事摂取基準(2015年版)を基本とし、給食会社のヘルシーメニューを分析するなどして設けられています。国が健康な生活習慣の目標を定めた「健康日本21」の目標も含んだ内容になっており、バランスのとれたメニューの徹底が求められています。
認証の対象には、外食・中食(持ち帰り弁当)・事業所給食が含まれ、スマートミールを継続的に、かつ、健康的な環境で提供する飲食店や事業所を認証する新制度です。 外食店では、受動喫煙対策も認証基準の1つとなっています。
スマートミールの活用
スマートミールだけで、健康になったり生活習慣病が予防できるわけではありません。
健康づくりには、スマートミールのような栄養バランスのとれた食事を継続的に食べ、積極的に身体を動かし、禁煙、節酒を心がけるなどの適正な生活習慣が重要です。また、現在治療を受けておられる方は、主治医にご相談の上でスマートミールを活用するようにしてください。
※スマートミール「健康な食事・食環境」認証制度HP、厚生労働省HP、厚生労働省スマートライフプロジェクトHP
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