人生100年時代の社会人基礎力

更新日:7月30日

「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、2006年に経済産業省によって提唱されました。

「人生100年時代」や「第四次産業革命」の下で、2006年に発表した「社会人基礎力」はむしろその重要性を増しています。

こうした状況を踏まえ、平成29年度に開催した「我が国の産業における人材力強化に向けた研究会」において、これまで以上に長くなる個人の企業・組織・社会との関わりの中で、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力が「人生100年時代の社会人基礎力」と新たに定義されています。この中では、社会人基礎力の3つの能力/12の能力要素を内容としつつ、能力を発揮するにあたって、自己を認識してリフレクション(振り返り)しながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切りひらいていく上で必要と位置づけられます。

3つの能力と12の能力要素

前に踏み出す力(Action)

一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力の事です。指示待ちにならず、一人称で物事を捉え、自ら行動できるようになる事が求められています。これを実行するには、主体性(物事に進んで取り組む力)、働きかけ力(他人に働きかけ巻き込む力)、実行力(目的を設定し確実に行動する力)の3つが大切です。

考え抜く力(Thinking)

疑問を持ち、考え抜く力の事です。論理的に答えを出す事以上に、自ら課題提起して、解決のためのシナリオを描くような自律的な思考力が求められています。これを実行するには、課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力)、計画力(課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力)、創造力(新しい価値を生み出す力)の3つが大切です。

チームで働く力(Teamwork)

多様な人々とともに、目標に向けて協力する力の事です。グループ内の協調性だけに留まらず、多様な人々との繋がりや協働を生み出す力が求められています。これを実行するには、発信力(自分の意見を分かりやすく伝える力)、傾聴力(相手の意見を丁寧に聞く力)、柔軟性(意見の違いや相手の立場を理解する力)、状況把握力(自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力)、規律性(社会のルールや人との約束を守る力)、ストレスコントロール力(ストレスの発生源に対応する力)が大切です。

教育と社会との関係の接続(これまでの重点)

新人社会人 社会人基礎力(2006)

・自らが付加価値を生み出すための学びはなにか

・学びの広さや深さを得られるか

・多様な人と出会い、視野を広く持ち、多様な機会を得ているか

・組織や家庭との関係でどんな自分でありたいか

リフレクション(振り返り)

・多様な経験の積み重ね

・リフレクションと多様なフィードバックの積み重ね

仕事や地域での実践を通じた深化/ 研鑽環境の整備

中堅 社会人

・強みを伸ばし、弱みを克服する学びはなにか

・社会や技術の変化に対応するための学びはなにか

・多様な人との関係性を構築し、価値の創出に向けて組み合わせているか

・自己実現するためにどのような行動が必要か

リフレクション(振り返り)

・多様な経験の積み重ね

・リフレクションと多様なフィードバックの積み重ね

仕事や地域での実践を通じた深化 / 研鑽環境の整備

中高年 社会人

・持続的に活躍し続けるために必要な学びはなにか

・経験等を引き継ぐための学びはなにか

・多様な人との関係性を活用し、活躍の場や活動の領域をこれまでより広げているか

・これまでの経験を踏まえ自らが社会に提供できる価値はなにか

リフレクション(振り返り)

・多様な経験の積み重ね

・リフレクションと多様なフィードバックの積み重ね

仕事や地域での実践を通じた深化 / 研鑽環境の整備

3つの視点

目的(どう活躍するか)

自己実現や社会貢献に向けて行動する

学び(何を学ぶか)

学び続ける事を学ぶ

統合(どのように学ぶか)

多様な体験、経験、能力、キャリアを組み合わせて、それらを統合する

※経済産業省HPより

〜メラビアンの法則〜

メラビアンの法則は、アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが1970年代に検証実験をして提唱した、非言語コミュニケーションの重要性を説く法則です。話し手が聞き手に与える影響力について研究され、会話に用いられる言葉や声色(声の大きさや話し方など)、態度(見た目、表情、動作など)のうち、感情や態度から矛盾したメッセージを受け取った場合において、態度が最も影響力を持つことを実証した実験として有名です。

つまり、自身が話し手の場合、表情や態度、話し方に注意し、自身が聞き手の場合、態度や頷くことが大切です。人とのコミュニケーションをするにあたって、今まで普通にできていたようでできていなかったかもしれないような、基本的な事から見直してみると随分と印象もかわるかもしれません。

※聖路加国際大学 公衆衛生看護学 〜第一印象を検索してわかったこと〜 より

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