健康診断の事後措置

更新日:8月27日

 健康診断は健康状態を把握する手段であり、最終目的ではありません。

 

 健康診断の結果、異常所見があると診断された労働者については、

事業者は、医師から聴取した意見を勘案し、その必要があると認めるときは、

当該労働者の事情を考慮して措置を講ずる必要があります。


 このことを「健康診断の事後措置」といいます。


労働安全衛生法第66条の5労働安全衛生法第66条の6労働安全衛生法第66条の7




定期健康診断の法定項目について

  • 既往歴及び業務歴の調査

  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

  • 身長(※)、体重、腹囲(※)、視力及び聴力の検査

  • 胸部エックス線検査(※) 及び喀痰検査(※)

  • 血圧の測定

  • 貧血検査(血色素量及び赤血球数)(※)

  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)(※)

  • 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)(※)

  • 血糖検査(※)

  • 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)

  • 心電図検査(※)

 ※の項目は、年齢による省略と、医師の判断による省略ができます。

 ※雇い入れ時健康診断の場合は省略できません。

労働安全衛生規則第43条


 これらの項目で異常となった場合に、医師(産業医等)からアドバイスをもらってなんらかの措置をしないといけないとしています。


 健康診断の結果には、正常、正常高値、軽度以上、要観察、要再検、要精査、要治療などと判定が書かれていることが多いです。


 開業医さんだと、各項目の数値と総合判定だけの結果のこともあります。

 また健診センターごとに、数字で6段階であったり、A~Fなどの判定もあります。帳票もそれぞれの機関でバラバラです。

厚生労働省:労働安全衛生規則関係様式


 OHMEでは、クラウドシステム内に数値を入力すると、人間ドック学会の判定にて再判定して、受ける健診機関ごとに異なる判定になっているところを一定の基準にして、事業所としての健康管理の参考となるようにしています。個別結果の判定が重い場合はそちらを尊重しています。


正常高値と軽度異常


 実際の判定は、このどちらかのことが多いですが、これは全く違うものとなります。

正常高値は「あくまで正常」であって、軽度異常は「異常」であって所見ありと判断します。根拠もなく、要観察から所見ありと集計しているところもございますが、軽度異常でもやはり「異常」なのです。


 当グループでは社外健康管理室こころめいとを2015年から運営していますが、この軽度異常の方が、翌年、要観察や要治療となっていたりすることを実際に経験しています。

実は、この軽度異常の方に対してもしっかりとアプローチしていかないといけないのです。

これらのことから「正常高値」を「正常」とわけている健診機関は、正常のうちから対策がうてるので、もっと丁寧だと考えることができます。


要観察


 要観察、要経過観察は、すでに異常です。これは1年ではちょっと間が空きすぎるので、3~6か月後に再検査や自覚症状の有無を確認しましょうということになります。

 要観察のかたでこのような対応をしている方はまだまだ少ないと思います。

 この段階のうちは、生活習慣などを見直すことで、軽度異常や正常になることもできます。


要検査


 これは、健診の結果で、治療や何か病気が潜んでいる可能性があるので、検査をかなり強く推奨しますということです。もちろん、健診の結果だけで病気を診断ができるわけでもないので、すぐに心配はないとも言えますが、できるだけ早く再検査をしたほうが良い状態で、医療機関で再検査を行い、必要なら治療を受ける段階です。


要精査


 これはもう、ほぼ病気があること確定で、診断をつけて、合併症の有無などをしっかりと検査しないといけない段階と思われることを表しています。残念ながらこの判定の場合、何もせずよくなることはないと思われます。ですので医療機関受診を強く勧める段階です。


治療中の項目以外の異常値


 例えば、高血圧の治療をしている方で、肝機能検査の異常があった場合です。

今の日本の内科であれば、専門に限らず高血圧の治療は可能なので、通いやすい内科などで治療を受けていると思います。しかし、肝臓に関しては、専門的な検査や診断が必要なので、通院中のクリニックの先生が肝臓を扱う「消化器科」でない場合は、別の専門科クリニックを受診し相談をしたほうがよいこともあります。

 ただ、多くの内科で肝臓に関しても初期の判断は可能だと思いますので、まずは治療中の先生に相談するのが良いです。


具体的な事後措置について


 職場全体対応→個別対応で行うとよいと思います。


[結果の集計]

①職場全体の傾向などをみるために集計します。

[業務と健康の調査]

②集計をもとに、結果に特徴があれば業務と関連している要因があるか調査します。


[受診勧奨]

③個人結果で、要再検や要精査となった方に医療機関受診を勧めます。

[保健指導]

④要観察の方に生活習慣の見直しの指導を行い、業務の負荷の状況などについて面談をします。

[健康面談]

⑤正常高値、軽度異常の方に、生活習慣や業務などについて面談をします。

[衛生教育]

⑥正常の方も含めに、ますます健康を維持増進するようにしてもらう。




OHMEクラウドでは

健康診断後の事後措置として

上記の具体策を、健康管理実務者と保健師、産業医が代わりに行います。

健康診断事後措置のスポット料金は55000円(税込)~です。