睡眠とは

現代生活はシフトワークや長時間通勤・インターネットやゲームをしての夜型生活など、睡眠不足や睡眠障害の危険で一杯です。睡眠不足による産業事故、慢性不眠によるうつ病や生活習慣病の悪化など、睡眠問題を放置すると日中の心身の調子にも支障をもたらします。私たちは人生の3分の1を眠って過ごします。最も身近な生活習慣である睡眠にもっと目を向けてみましょう。

睡眠とは

睡眠は、人間や動物の内部的に発生する意識水準の一時的な低下現象です。これに加え、必ず覚醒可能なことという条件があります。

眠りのメカニズム

私たちは毎日ほぼ同じ時刻に眠り、同じ時刻に目が覚めます。このような規則正しい睡眠リズムは疲労による「睡眠欲求」と体内時計に指示された「覚醒力」のバランスで形作られます。健やかな睡眠を維持するために、夜間にも自律神経やホルモンなどさまざまな生体機能が総動員されます。また、睡眠にはサイクルがあり、夢を見る「レム睡眠(体の眠り)」と大脳を休める「ノンレム睡眠(脳の眠り)」が約90分周期で変動し、朝の覚醒に向けて徐々に始動準備を整えます。

夜になると眠くなる仕組み

♦︎疲れたから眠くなる(恒常性維持機構)

生き物が命を維持するために体の内部を一定の状態に保とうとする働きの事です。簡単に言えば、脳や体が疲れると休ませる機能です。脳が高度に発達した人間は、脳を休ませないと死んでしまいます。疲れてくると無意識に睡眠を促す物質(アデノシン)が溜まり、睡眠中枢に働いて眠くなるようになっています。

♦︎夜になると自然と眠くなる(生体時計機構)

その日の疲れなどには関係なく、一定の時間になると眠くなるという働きの事です。この働きは、脳の奥深くにある、「視交叉上核」という部分が調整しています。この部分からの指示によって、睡眠を促すメラトニンという物質が夕方から体内にどんどん分泌され、やがて夜になると眠くなるというシステムです。

♦︎適正な睡眠時間は人それぞれ

適正な睡眠時間は個人や年齢によって異なります。成人は平均6~8時間が適正と言われていますが、個人差が大きいです。つまり、日中の眠気によって生活に支障が出ていなければ、十分な睡眠がとれているといえるでしょう。睡眠不足の要注意信号は①昼食後の12時~15時を除いた日中の眠気②休日は2~3時間くらい起床時間が遅くなるといった場合です。要注意信号に当てはまる人は、睡眠不足の可能性があります。就寝前の生活習慣や寝具、就寝環境の見直しが大切です。

不眠症

誰しも「眠ろうとしてもどうしても眠れない」という不眠体験をもっています。心配事がある時・試験前日・旅行先などさまざまな原因がありますが、通常は数日から数週のうちにまた眠れるようになります。しかし時には不眠が改善せず1ヶ月以上にわたって続く場合があります。不眠が続くと日中にさまざまな不調が出現するようになります。倦怠感・意欲低下・集中力低下・抑うつ・頭重・めまい・食欲不振など多岐にわたります。このように「1.長時間にわたり夜間の不眠が続き」「2.日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」、このふたつが認められたとき不眠症と診断されます。不眠症には大きく分けて4つのタイプがあります。

①入眠障害:寝付きが悪い

②中途覚醒:眠りが浅く途中で何度も目が覚める

③早朝覚醒:早朝に目が覚めてしまう

④熟眠障害:ある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感(休養感)が得られない

大部分の不眠症には、人間関係や仕事のストレス、生活習慣の乱れ、からだの病気(基礎疾患)、騒音や光などの環境の変化など、それぞれ原因があり対処法も異なります。特に、睡眠時無呼吸症候群やうつ病による不眠や過眠などは専門施設での検査と診断が必要です。

より快適な睡眠のために

就寝・起床時間を一定にする

睡眠覚醒は体内時計で調整されています。平日・週末にかかわらず同じ時刻に起床・就床する習慣を身につけることが大事です。

睡眠時間にこだわらない

睡眠時間には個人差があります。どうしても眠気がない時は思い切って寝床から出てください。寝床にいる時間が長すぎると熟眠感が減ります。日中に眠気があるときは午後3時前までに30分以内の昼寝をとると効果的です。

太陽の光を浴びる

太陽光など強い光には体内時計を調整する働きがあります。「早起きすることが早寝につながる」のです。

適度の運動をする

ほどよい肉体的疲労は心地よい眠りを生み出してくれます。負担にならない程度の有酸素運動が効果的です。

寝る前にリラックスタイムを

ぬるめのお風呂にゆっくり入り、好きな音楽や読書などでリラックスする時間をとって心身の緊張をほぐします。半身浴は心臓への負担も少なく、副交感神経を優位にさせ、睡眠の質を向上させてくれることが分かっています。

自分流のストレス解消法を

音楽・読書など、自分に合った趣味で上手に気分転換をはかり、ストレスをためないようにしましょう。

※参考:厚生労働省HP

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